2008年8月18日月曜日

白髪のメカニズム
白髪とは、年齢を重ねるにつれて色素細胞の能力が衰え、毛髪の色素が消失した状態のことです。

毛細血管や神経がある毛乳頭のまわりには、毛母細胞があります。毛母細胞の間には、髪の色を作るメラニン色素を生成するメラノサイト(色素形成細胞)があり、そこでメラニン色素を生成、コルテックスに行き渡り、髪に色をつけているのです。加齢や病気などにより、メラノサイトが徐々に減少、それに比例してメラニン色素も減少します。その結果、髪の色素が薄くなり、白髪になる、というわけです。



左:白髪のメカニズム (1)メラノサイト (2)毛母細胞 (3)毛乳頭
右:髪の構造 (4)キューティクル (5)コルテックス(毛皮質)
(6)メラニン (7)メジュラ(毛髄)



白髪になるパターンは3通りあります。

■髪の毛が生え変わった時に白髪になる
加齢などにより衰えたメラノサイトが、髪の毛が生え変わる時に毛母細胞からなくなってしまいます。
■成長期の途中で徐々に白くなる
加齢などによりメラノサイトの活動が衰え、徐々に髪の毛の色素が減少します。
■突然白髪になる
病気などによりメラノサイトが急に活動を停止した場合、突然白髪になってしまいます。

白髪になる原因については、まだ解明されていない部分が多いのですが、次のようなものが挙げられます。

■遺伝
解明されていない部分が多いのですが、遺伝的な原因で白髪になることがあります。白髪になりやすい、なりにくいなど、人によって遺伝的な要素を持っているといわれています。
■病気
マラリアや胃腸疾患、甲状腺異常、貧血症などの病気により、白髪が増えることがあります。また、白斑などができると、その部分が白髪になることもあります。
■栄養不足
ビタミン・ミネラル・良質のタンパク質が不足し、内臓の働きが衰え、血流量が減ることで、白髪になることがあります。
■ストレス、精神的なもの
苦労すると白髪が増える、という話をよく聞かれると思います。ストレスと髪の毛の関係はとても深く、身体にストレスがかかると、毛細血管が収縮してしまうため、毛母細胞の働きを弱める原因になります。ただし、「一晩にして真っ白になる」というのはウソ。黒い髪は、ある日突然白くなることはありません。

白髪を減らそうとする場合、まず上記の原因を解決することが必要になります。目立つからといって、白髪を抜くのは厳禁。抜いた後に黒い髪が生えてくる補償がないうえ、抜いた毛穴が炎症を起こすことがあるのでご注意ください。

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