2008年8月26日火曜日

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薄毛の治療について(内科的治療法)

DHTの働きを抑える薄毛の治療
薄毛の最も多い原因は男性型遺伝で、この男性型脱毛症が、確実に治るという 内科的な薄毛の治療は、現時点では残念ながら無いと思います。 しかし、2006年1月現在実用化されているいくつかの選択肢が生まれています。
少し前までは、毛穴に詰まった あぶら成分のせいで、いわゆる根枯れ現象が起こって髪が抜けて薄毛になると思われていたのが実は、 毛穴に対して元々生えていた髪が細くなり(軟毛化)、相対的に毛穴が大きくなりその隙間にあぶら成分が詰まって薄毛になっていたものだったという事実は、 あまり知られていませんし、育毛をうたっているサロンなどでは、高倍率のカメラで頭皮のこの部分を見せ、 「あぶら成分が多すぎて毛が抜けて薄毛になっているから、あぶらを無くして頭皮を清潔にし、薄毛治療するといい。」などと話すところもあるようです。
頭皮も肌の一部なので、適度なあぶら分も必要なのは考えればわかる事ですね。

薄毛の原因と対策についてはこちら→
また、男性ホルモンの中のDHTという成分の影響で、薄毛になったり、はげてしまうのは最も知られた事実であり、 これを治療して無くしてしまえば、それ以上薄毛になったり、はげることは無いと言うのも又事実です。 そこで、男性から男性ホルモンを取り除く治療は出来ませんが、DHTの働きを抑える治療、すなわち DHT自体を減らす治療や、DHTの受容体との結合を妨げる治療薬が効果を出しています。



薄毛に効果的な治療の紹介

プロペシア(Propecia)

フィネステライドという飲み薬で、DHTの産生と働きを抑えます。 2006年1月現在日本でも解禁となり、色々なクリニックや個人輸入代行業者が販売している現状がありますが、 処方の方法と経過観察の仕方などで、その効果が出ないどころか、予期しない副作用さえ出ることがあります。
ホルモン製剤でありませんが、それに準ずる取り扱いも必要です。私自身服用して50倍画像で撮影していますが好感触を得ています。

ETG(Electro Tricho Genesis)

Electro tricho genesis(電気的毛髪再生機)の略で、ブリティシュコロンビア大学で36週の臨床試験を経て数々の国際機関で認証され、 ABC放送でも取り上げられた、低エネルギーで安全な薄毛の治療機器です。
簡単に言いますと昔のパーマ器みたいなおわん型の器機に非常に弱い磁場が形成され、 それを頭にかぶせることで毛包に作用させ、成長期を長く、休止期を短く改善します。
日本では当院がパイロットクリニックになり、データ取りを行っていますが、男性女性の両方に効果が見られています。 特に女性の脱毛症の方には、とても期待の出来る薄毛の治療と思います。現在学会用のモニターも募集していますので、是非問合せください。


メソセラピー(Mesotherapy)

脱毛症の方の頭皮は、程度の差こそあれ固い場合がほとんどです。
メソセラピーは細い針で刺すことで鍼刺激効果と、毛細血管を拡張したり栄養を与えたりすることで主に頭皮の環境を改善する痛くない薄毛の治療です。

ミノキシジル(Minoxidil)

薬品名:ロゲイン(リアップ)は頭皮に直接塗る薄毛治療ですが、血管拡張作用に加えDHTの働きを抑える ことでヘアーサイクルを正常に戻す作用があります。この効果の判定に関していろいろな報告がありますが、効果ありと言うもの大体60パーセント程度と考えています。
この研究データは実際にクリニックでご覧いただけます。 よくロゲインとリアップで効果は違うのかという質問がありますが、皮膚にたいする副作用が無ければ、内容量の多いロゲインの方がお勧めできます。

これに加えて、補助的に毛髪と頭皮の環境を整えることで、少しでも毛髪サイクルを正常化することが大切だと思います。



自分自身でも毛髪サイクルを整える事が大切です

規則正しい生活を送る

人間の体の中には体内時計というものがあり、(一日が約23時間単位)目覚ましなど無くても大体同じ時間に起きられるのも、 海外旅行で時差ぼけを起こすのも全て、体内時計の働きによるものです。髪も規則正しく成長しています。
髪が効果的に成長するのは、午後9時ころから午前3時ころまでと言われていますので、この時間帯を体が認識出来る(分かる)ことが大切です。 同じ理由でストレスも出来る限り感じない環境で過ごせることも大事です。 髪に必要といわれる甲状腺ホルモン、成長ホルモン、女性ホルモンの分泌を保てるように心がけましょう。 又、栄養を十分に取ることも注目されています。


頭皮の環境をととのえる

清潔にするために洗髪することは勿論大切ですが、洗髪の仕方やシャンプーの成分もとても大切です。 洗髪の仕方は、理容師の方のほうが詳しいと思いますが、頭皮を傷つけないことと、すすぎをしっかりと行うことです。
私たちが、目で見て髪の毛といっているところは実は、毛幹といってすでに死んでいるところなのです。 だからこの毛幹よりも、頭皮を清潔にすることが大切なのです。このとき爪で掻いてはいけないというのは、細かな傷をつけて、感染を起こしてしまわないためです。 又、すすぎをしっかりと行わないと残った洗髪料により結局、頭皮も毛幹もダメージを受け逆にシャンプーしない方が良かったということになってしまいます。
シャンプーの成分は、多種多様なので 一概にどれが悪いというのは言いにくいのですが、逆に極力自然の成分を使用してあり、pH(ペーハー) にも気を配ってある製品が良いと思います。
一般に、泡立たせる成分は界面活性剤と呼ばれていますが、市販のものはほとんど石油から作られています。 洗浄力は十分と思いますが、髪や頭皮の環境にはあまり良いとは考えません。 私たちが現在使っているシャンプーは、全て自然の成分より、かなりpHも弱酸性で界面活性剤も馬油から精製されており、さらに大豆など髪の成長を促す成分が入っています。
私はこのシャンプーを使うようになり、50倍率カメラで見て、まず頭皮の状態が良くなり 確かに抜け毛は減りました。さらに太い元気な毛のはりや艶が増したように感じました。 薄毛治療後の移植毛の生着が良かったのも、このシャンプーのおかげかも知れません。

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